診療案内
スタッフ紹介
院内案内
医院概要(アクセス)
リンク
お問い合わせ

治療方針
治療内容
わたしの風邪学(咽頭図譜)

西谷聖書集会
西谷集会写真集
使徒信条の学びシリーズ
十戒の学び

神戸医学校
永遠の命とは
イスラエルの回復
聖徳太子とイエス・キリスト
近藤診療所事始
院長の趣味
我が家の遺産

わたしの風邪学(咽頭図譜)
もくじ
わたしの風邪学
風邪は万病の元
風邪の症状

のどの痛みの程度
風邪の検査
風邪はウイルスが原因
風邪に対する抗生剤投与
インフルエンザ

【細菌性とウイルス性の鑑別】
風邪の予防 
おねがい
「わたしの風邪学」余禄
症例


2005年9月作成,2010年3月改定

わたしの風邪学   近藤春樹

わたしはもともと病院勤務時代は外科医として患者さんを診ていたが,大学医局からの僻地診療所派遣時や宝塚市国保診療所に勤めるようになってからは内科も診るようになった。

 

内科医はまず患者を前に「アーン」と口を開かせ、口腔とくにのど(咽頭、扁桃腺)を診るのであるが、当時あまり詳細な記述の教科書も見当たらず、のどが赤いとか、のどが腫れているということで大まかな所見をみていた。若い頃よりカメラを趣味にしていたので無影リングストロボを発光させて口腔所見を記録しながら独り学ぶことにした。最近のデジカメ時代になって記録は大変楽になった。それに今日では内科医としての経験の方が長くなっている。

 

かぜは万病の元

かぜは万病の元といわれるほどで、一口にかぜといっても千差万別であるが、放置すると肺炎を併発することが多く、今日でも老人の肺炎は死因の上位にある。一般に、のど風邪、鼻かぜと言われるようにのどの所見を伴うものが多いが、単に鼻症状だけのこともある。

鼻閉があると夜間に口で息をするためにのどが乾燥し咽頭炎をきたすことも多い。  

 

かぜの症状

のどの痛みを訴えることが多いので、のどの所見を診ることは診察の大切な一歩である。その他、頚部のリンパ節腫脹を触診すること、発熱、寒気、頭痛、吐き気、食欲不振、関節痛等の全身症状や、咳、たん、胸痛など呼吸器症状を把握することは重要である。

 

のどの痛みの程度

咽頭痛の程度は、咽頭壁の乾燥による痛みでのどを唾液や水で潤せば痛みが消失する程度から、固形物さらには水も嚥下するのが困難と言うまで自覚症状に差がある。自覚症状と咽頭所見を対比しつつ自己研修することは医師として興味ある仕事である。

 

風邪の検査

検査では白血球増多の有無、CRP反応やASLO値の上昇、胸部X線、SO2(パルスオキシメーター)を調べることも大切だが、多くの患者さんは2,3日で治癒するので全例にこれらの検査は必要ではない。ただSOを常にチェックすることで低酸素状態や肺疾患を除外することができる。

 

風邪はウイルスが原因

風邪は上気道炎と言われるように初期には上気道の炎症症状を呈するわけだが、殆どの風邪はウイルスが原因といわれる。わたしどもの一般外来診療ではインフルエンザ感染を除いて、多くはそれほど重篤に至らないケースが多く、発熱、咽頭痛等に対する対症療法を行い、その間に患者さんの自己免疫機構の働きによりウイルスが消退するのを期待する。従って原因ウイルスの検索までは行っていない。

 

風邪に対する治療(抗生剤投与・手術)

一般にかぜでは細菌感染を合併しない限り抗生剤や抗菌剤の投与は必要ないとされているが、体力のない老人や基礎疾患を有する入院患者はこの限りでない。また咽頭所見からウイルス性か細菌感染による咽頭痛かを判別することは必ずしも容易でないこともある。咽頭所見をもとに検査所見や全身所見を総合して治療することが求められる。

 

しかし、発熱が3日も続くと細菌感染が合併していると考えるので抗菌・抗生剤の投与をためらうことなく、これにより早期に症状を消退治癒させることができる。それでも尚、発熱その他全身症状が長引くときは、しかるべき感染症専門医に任すべきである。

まれに扁桃周囲膿瘍といわれる重篤な状態になると切開排膿手術が必要であり耳鼻科専門医の助けが必要となる。

 

インフルエンザ

一般に風邪(普通感冒)と言われるものと比べて重篤な症状を呈するものにインフルエンザ(流行性感冒)がある。最近はインフルエンザ(AB)判定簡易キットが発売され、インフルエンザの診断がかなり容易になった。抗インフルエンザ薬も発売されているので診断が確定すればこれで対処できる。インフルエンザの場合、咽頭痛は強くない場合もあるが、全身の倦怠感、発熱、頭痛、関節痛、食欲不振等の全身所見が強いのが特徴である。

【細菌性とウイルス性の鑑別】 

 

咽頭痛を訴える患者の大多数は一過性のウイルス性上気道炎感染症であり、その中から溶連菌感染症などの細菌感染症を効率よく鑑別することがプライマリケアでは重要である。

 

手がかりの1つは、ウイルス性では全身に症状が出現するのに対し、細菌性の場合には局所症状が中心となることである。後頚部リンパ節の腫脹は全身のリンパ節腫脹を来たしているサインであり、細菌性とウイルス性を鑑別する材料となる。

 

細菌性で注意すべきものはA群β溶連菌(連鎖球菌)によっておこる咽頭炎(GABHSで、リウマチ熱をはじめとして咽後膿瘍、頚部リンパ節炎、乳様突起炎、免疫性腎炎などの合併症があります。小児では伝染性が強く、冬期に集団発生したり家族内流行を起す。 

診断には咽頭の迅速抗原検出キットが有効。

Centor scoreも溶連菌感染症をpick upするのに有用な方法。しかし4点満点でも溶連菌の確率は約半分程度。

Centor score ( 1項目1点) 

138℃以上の発熱のエピソード

2.咳の欠如

3.扁桃の滲出物(白苔)

4.圧痛のある前頚部リンパ節の腫脹 

 

風邪の予防 

風邪の予防には、からだの体力免疫力を損なうような生活をしないこと、すなわち寒気に身体を晒さないこと、夜更かし・睡眠不足、過労に注意し、栄養と休養を十分取ることです。

患者さんによっては安静・栄養・体力温存をはからずに静脈注射や点滴で風邪が治るように誤解して、かかる治療を求められることも多いが、風邪はウイルス疾患であることを理解していただきたい。

冬の時期、寒さや空気が乾燥し鼻風邪・のど風邪を惹く症例は多く、またインフルエンザ流行も見られるが、注意して欲しいのは、7~8月のいわゆる夏風邪と言われるケースである。聞けば大抵は朝まで窓を開けて寝たとか、クーラーや扇風機の付け放しで体を冷やしすぎて風邪を惹く症例が殆どである。

ことに今日ではどこの家庭でもエアコンが完備され、「ドライのど」の状態から、咽頭炎、扁桃腺炎、ひいては扁桃周囲膿瘍や肺炎といった重篤な病状を来たすので室内の湿度を適当に保つことは大切です(以下に「ドライのどの脅威」を追補しました)。

 

おねがい

患者さんにお願いすること:風邪が軽症のとき再診する方は少ないが、医師の向学のためにも3,4日後には経過を報告して欲しいと思う。半年後に咳が止まらないと言って再診されたときにはすでに進行肺がんであった悲しい症例も経験している。



「わたしの風邪学」余禄(宝塚市医師会月報平成22年3
月号投稿)

【日本テレビから電話】

1月の去る日、突然女性の電話があった。『日本テレビ「世界一受けたい授業」担当のSです。220日夜,放映の「世界一受けたい授業」に近藤診療所ホームページ(以下HP)の「のど」の写真をお借りしたいですが、よろしいでしょうか』ということでした。「わたしの風邪学」というコーナーを設けていますが、のどの写真など専門家のサイトを探せば沢山あるだろうに、一開業医のHPをよくも見つけてくださったとうれしくなりました。

少し前、私のホームページを見られた耳鼻科の植村仁先生から、「きれいな写真ですね」とうれしいお褒めの電話を戴いたことが一瞬思い返された。

 

【ドライのどの脅威】

放映日、読売テレビ「世界一受けたい授業(保健体育)/ドライのどの脅威」に自分の撮ったのどの写真が数枚ですが確かに使われた。のどのスペシャリストとして紹介されたテレビドクターは福田宏之国際福祉医療大学教授。授業内容はエアコンによる室内乾燥が咽頭粘膜繊毛の活性をなくし、ウイルス、細菌などの病原体が停滞し咽頭炎や扁桃腺炎などの炎症を惹き起こすという「ドライのど」の脅威を分かりやすく示し、それをどのように予防するかというもの。効果的対策は、例えば洗濯物を室内で乾かす。これで湿度が10%以上あがるそうです。また咽頭粘膜繊毛運動を評価するテストとして鼻粘膜にサッカリン末を貼付し、喉で甘味を感じるまでの時間で繊毛機能を測るサッカリンテストなるものも知りました(昔に教わったかな?)。

 

【近藤診療所のHP

さて近藤診療所のHP7年前、ダダで作ってあげるという電話勧誘に乗せられて、某業者とリース契約をかわして立ち上げたものです。はじめこそサービスは良かったが、月々の高い管理料の割りには、最近のサービスの悪さに嫌気がさしている。今回、テレビに用いられ、いくらか報われた気分です。元もと患者さんを増やすために私はHPを作ったのではなかった。診療所開院の年のクリスマスより全人医療の一環として西谷聖書集会を始めましたが、ここで合衆国長老教会モーア宣教師が語る聖書講話の内容を多くの人や集会欠席者に見てもらうつもりで立ち上げたものです。ここには人類に与えられた最高の癒しのメッセージがあります。主なる神様はこのHPをこんな形で用いて下さったかと感謝しています。2010.3.1.


次ページに症例と図譜を掲載する。
COPYRIGHT(C)2003-2005 近藤診療所 ALL RIGHTS RESERVED.